資産運用

【誰でもわかる】デリバティブ取引とは何か?初心者向けに分かりやすく解説!

こんにちは、マネ子です!

資産運用のための金融商品は債券や株式など色々ありますが、それらから派生した金融派生商品を対象としたデリバティブ取引というものもあります。

少し難しいイメージがあるかもしれませんが、しっかり理解ができれば怖いものではありません。

逆によくわからずにデリバティブ取引を行うことは、投資初心者にとっては危険な場合もあります。

今回はデリバティブ取引の特徴や種類を、初心者でもわかるように丁寧に解説していきたいと思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください!

デリバティブ取引とは?

まずデリバティブ取引というのは、株式や債券、金利、為替、通貨など原資産となる金融商品から派生した取引の総称のことです。

様々な金融商品のリスクを低下させたり、あえてリスクを取ってより高い収益を得る方法として考案されました。

古くはお米などの農作物を対象とした先物取引が始まりで、その後株式などの金融商品を対象とした先物取引が行われるようになりました。

お米の先物取引は農民の生活を安定させるために始まったものです。

豊作によりお米がたくさん収穫できるとお米の価格が下がるため、お米を作りすぎても困るし、あまりにも収穫できないと食べるものに困ってしまいます。

そこで将来収穫されるお米を、一定量決まった価格で買い取ることを約束する先物取引が始まったといわれています。

デリバティブ取引の最大のメリットは、リスクヘッジができるということです。

本来の金融商品であれば、相場が値上がりすると利益が得られますが、デリバティブ取引においては値下がりの局面で利益が得られるものもあります。

つまり、通常の取引で相場が下落しても、デリバティブ取引を利用して利益を得られるようにしておくことで、相場下落時の損失を抑えることが可能になるというわけです。

また、そのような商品性から市場の流動性が向上するというメリットもあります。

デメリットとしては、市場の流動性が行き過ぎた結果として、必要以上に相場が急騰したり下落したりする要因になるということです。

また、デリバティブ取引は取引が複雑なので、市場の透明性が失われてしまうとも言われています。

デリバティブ取引の特徴として、はじめに一定額の証拠金を預けることで、自己資金の何倍もの金額の取引を可能するというもの(レバレッジ取引)があります。

少ない金額で大きな取引ができるので、大きなリターンが狙えますが、そのぶんリスクも大きくなります。

デリバティブ取引には大きく分けて以下の3つの種類があります。

  • 先物取引
  • オプション取引
  • スワップ取引

次の章で詳しく見ていきましょう。

先物取引とは?

先物取引とは、将来の決められた日に、購入したい価格をあらかじめ決めておけるという取引のことです。

今後相場が上がろうが下がろうが、約束の日には決められた価格で取引を行います。

例えば、金の指輪を1年後に10万円で購入するという契約をしたとします。

すると、1年後には金の指輪を10万円で購入することができるわけです。

当たり前のように思えますが、金の価格は日々変動しています。

契約をしたときには、金の指輪は10万円だったかもしれませんが、1年後には12万円になっているかもしれないし、8万円になっているかもしれません。

それでも、1年後に10万円で購入するという契約をしたので、金の指輪は10万円で購入できるのです。

これが先物取引というもので、価格変動リスクを回避できるのが特徴です。

先物取引には日経平均先物、TOPIX先物などあります。

オプション取引とは?

オプション取引とは、決められた期間内であれば「決めた価格で購入できる権利」を購入する取引です。

この「決めた価格で購入できるという権利」は行使してもいいし、放棄することもできます。

例えば、金の指輪が10万円で売っていたとします。

今すぐに購入することもできますが、金の価値は変動しますから今後値下がりする可能性もあるわけです。

そこで「今から1年間の間に11万円で購入できるという権利」を購入することにしました。

この権利は、1年の間であれば好きな時に11万円で金の指輪を購入することができます。

金の価格が値上がりして12万円になった時に権利を行使すれば、11万円で金の指輪を購入することができます。

すぐに売却すれば1万円の差額分が利益となりますね。

また、この権利は放棄することもできます。

金の価格が値下がりし指輪の価格が9万円になった場合、11万円で購入できる権利を行使すると損をしてしまいます。

その場合には、権利を放棄してしまえば損をすることはありません。

しかし、全く損をしないわけではなく「11万円で購入できる権利」を購入する際にはオプション代金としていくらか支払いをしているので、この代金分は損をすることになります。

これがオプション取引です。

オプション取引には、日経平均オプション、TOPIXオプションなどがあります。

スワップ取引とは?

スワップとは「交換」という意味です。

交換取引とは、等価のキャッシュフローを交換する取引のことで、2者間で合意された想定元本に対して異なる指標を適用して計算されたキャッシュフローを一定期間交換する取引です。

少し難しい説明なので、これも例をあげて説明します。

スワップ取引にはいくつか種類がありますが、代表的なものに金利スワップというものがあります。

金利スワップは、同じ通貨で異なるタイプの金利を交換するというものです。

異なるタイプの金利には、変動金利と固定金利があります。

固定金利で1000万円のローンを組んでいるAさんと、変動金利で1000万円のローンを組んでいるBさんがいるとします。

Aさんは、今後金利は低下すると考えており、変動金利型のローンにしたいと感じています。

一方Bさんは金利が上昇すると考えており、固定金利型のローンにしたいと感じています。

この場合、Aさんの金利とBさんの金利を交換することができれば、2人の悩みは解決されますよね。

これが金利スワップです。

実際には、金利の交換ということはできないので、AさんがBさんの変動金利を支払い、BさんがAさんの固定金利を支払うようにします。

交換するのはあくまでも、金利の部分のみで元本部分の交換は行われません。

スワップ取引では2人の希望を同時に叶えることができましたが、実際のところローンの返済が終わるまで金利がどのように変動するかはわかりません。

つまり、どちらが金利負担が少なく済むのかというのは、返済を終えるまで分からないということになります。

スワップ取引には金利スワップや通貨スワップ、クーポンスワップなどがあります。

まとめ:デリバティブ取引はハイリスクハイリターン

今回のまとめ

デリバティブ取引はうまく活用すればリスクヘッジになるが、下手をすれば大きく損をすることもある!

今回はデリバティブ取引について解説しました。

分かりやすくできるだけ簡潔に説明しましたが、実際の取引では先物取引とオプション取引を組み合わせた先物オプションなど、かなり複雑な商品も多くあるのが事実です。

難しいイメージのあるデリバティブ取引ですが、うまく利用すれば初心者にとっても大きな助けになるでしょう。

しかし、レバレッジをかけている分損失が大きくなることもあるのがデリバティブ取引です。

必ず無理のない範囲で資金管理をして、賢く資産運用に役立てていきましょう。