こんにちは、マネ子です。
今回のテーマは「世界の面白い税金」!
へえ〜、こんなものにも税金がかかるんだ?と驚くようなものを集めてみました。
正直なところ、なるべく払いたくない税金……。
しかし、税金は私たちが日頃使っている公共サービスや政策などに役立てられているんです!
今回の記事を読めば、税金に対する印象がすこしだけアップするかも?
さっそく見ていきましょう!
税金の役割とは
税金とは、「生活に必要なサービスを維持するためにみんなで出し合うお金」だと言えます。
私たちは、収入や消費行動に応じて国や地方公共団体へ税金を納めますよね。
給与から天引きされる所得税や、ものを買った時にかかる消費税などです。
それだけじゃありません。
家を買ったら不動産取得税や固定資産税がかかりますし、お酒を買ったら酒税、たばこを買ったらたばこ税、ガソリンを入れたらガソリン税がかかっています。
私たちが国・地方公共団体に納めた税金は、インフラ整備や福祉・医療サービス、教育、治安維持などのサービスを維持するために使われます。
なかなか実感できる機会も少ないのですが、納めた税金はめぐりめぐって私たちへちゃんと還元されているんですね。
他にも、税金には経済政策の推進・富の再分配・景気の調整・国内産業の保護といった役割があるんですよ。
できれば払いたくない税金が、実はとってもありがたいものだったと分かったところで、さっそく本題に入りましょう!
肥満対策に「砂糖税」
イギリスでは、2018年4月に子どもの肥満対策の一環として「砂糖税(sugar tax/シュガー・タックス)」が導入されました。
砂糖税の概要は、10代の若者に好まれる炭酸飲料に含まれている砂糖の量に応じ、製造業者に税金を課すというもの。
なぜ、他のお菓子ではなくて炭酸飲料が対象となったのでしょう?答えは、子どもたちがそれを口にする頻度の高さです。
たしかに、チョコレートバーやケーキなどのお菓子もたくさんの砂糖を含みます。
しかし、これらは「ごほうび」扱いされることが多く、頻度としてはたまにしか摂取されません。
それに対し炭酸飲料は「日常的」に口にされるものであり、10代が摂取する砂糖の3分の1は炭酸飲料から摂取されていることが分かっているんです!
特に高い税率を課されているの炭酸飲料の具体例は、コカコーラ。
しかし砂糖税の導入を受けて、ファンタやライビーナが砂糖の量をカットしたのに対し、コカコーラは「伝統的なレシピを変更することはない」としてカットしませんでした。
ちなみに、砂糖税の導入は東南アジアにも広がっていますよ。
2017年秋にタイで、続いてフィリピンでも課税が始まりました。
肥満につながる清涼飲料の消費を抑えるのが目的で、タイが2017年秋に導入。フィリピンもこのほど課税を始めた。背景には生活習慣病による医療費の増加に歯止めをかけなければ、医療財政が立ちゆかなくなるとの危機感がある。
砂糖税以外にも、健康や医療費削減のために導入された税金があります。
税金 | 目的 | 導入した国・地域 |
ポテトチップス税 | 国民の肥満対策 | ハンガリー |
ソーダ税 | 市民の肥満対策 | 米カリフォルニア州バークレー市 |
バター税 | 国民の平均寿命を伸ばすため | デンマーク |
こうして見てみると、税金を導入する背景には、国や地域が直面している問題があることが分かります!
公共交通手段の利用促進「渋滞税」
イギリスでは2003年2月からロンドン市内一部の地域で「渋滞税(Traffic Congestion Charging)」を徴収しています。
月曜日から金曜日の午前7時〜午後6時の時間帯に対象エリアを走行する場合は、渋滞税を納めなければなりません。
道路が渋滞してきてから払うのではなく、事前に払っておかないとそのエリアを走行できないんです。
通行している車がちゃんと渋滞税を納めているかどうかはカメラでチェックされていて、もし納めていない場合は罰金を課されます!
渋滞税が導入された目的は、当時社会問題化していた渋滞の解消。
渋滞税を導入した結果、交通量は減少し、渋滞も緩和されました。
しかし、「渋滞税は公共交通システムの改善のために使います」と言って始まったものの、あいかわらずロンドン地下鉄では故障や遅延が日常茶飯事で、不満の声もあがっているようです……。
お金を払って大学を卒業「学位税」
オーストラリアではほとんどの大学の学費が無料ですが、卒業後一定の収入があれば「学位税(Student Financial Supplement Scheme)」が徴収されます。
「えっ、大卒だけ取られる税金があるの?不利じゃない?」と思うかも知れませんが、必ずしもそうとは言えません。
まず、オーストラリアでは、大卒であればエリートとして高収入の職に就けることが多いです。
そして、大卒後に一定の収入があれば、収入の3〜6%の学位税が徴収されます。
もし低収入であれば、大卒であっても学位税は徴収されません。
そもそもオーストラリアでは大学在学中には学費を払う必要がありません。
そのかわり大卒後に収入を得るようになってから学位税として、学費を払うようなイメージなんです。
日本の感覚だと、奨学金返済の仕組みに似ているかも知れませんね。
まとめ:納税は国民の義務
- 税金とは「生活に必要なサービスを維持するためにみんなで出し合うお金」のこと
- 納めた税金は公共のサービス向上に使われたり、富の再分配や景気の調整に役立てられている
- 世界には「砂糖税」や「渋滞税」など、国民の健康や医療費抑制を目的とした個性的な税がある
世界の面白い税金について、いくつか紹介してきました。
どんなものに税金がかけられているかを見ることで、その国や地域が抱えている問題が見えてきます。
そして、税金がかけられることによって社会問題が改善されることもあるんです!
税金というと「高い」「できれば払いたくない」とネガティブな印象もありますが、日頃無料で使っている公共サービスや、社会問題の解消にちゃんと役立てられているんですね。