資産運用

先物取引ってなんなの?初心者にもわかりやすく解説してみる

こんにちは、マネ子です!

皆さんは、先物取引という言葉をご存知ですか?

2017年末、ビットコインの先物取引が登場したことは記憶に新しいですが、そもそも先物取引とは、なんなのでしょうか?

そこで今回の記事では「先物取引」について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

先物取引とは何か、ざっくり説明してみる

先物取引とは、将来の売買に対して商品の購入価格・個数をあらかじめ約束をする取引のことです。イメージしやすい言葉に置き換えると「予約取引」といったところでしょうか。

ちなみに、スーパーなどで商品を手に取り、レジで購入し、その場でお金を支払うのは「現物取引」といいます。

先物取引の基本は、安く買って高く売ることで、その差額により利益を生み出します。

また、先物取引の始め方には「買い」と「売り」があります。両者とも「安く仕入れて高く売る」という部分では同じですが、違いもあるので、具体的な例をみながら解説していきます。

まずは、先物取引の「買い」の例をみていきましょう。

先物取引の例(買い)

現在1グラム=5000円の金があります。Aさんは半年後に金が値上がると予想し、「半年後に金を1キログラム買う」ことを約束しました。(1キログラム=500万円)

半年後、金は見事に1グラム=5500円に値上がりし、Bさんに売ることが出来ました。

この時のAさんの取引結果は・・・

5500円(売値)-5000円(買値)×1000g=50万円(利益)

売値と買値の差額から50万円の利益を出すことができましたね!

では逆に、半年後に金が1グラム=4500円に値下がりし、なくなくBさんに売ることにしました。

この時のAさんの取引結果は・・・

4500円(売値)-5000円(買値)×1000g=ー50万円(損失)

売値と買値の差額から50万円の損失を出してしまいました。

次に先物取引の「売り」の例をみていきましょう。

先物取引の例(売り)

現在1グラム=5000円の金があります。Aさんは半年後に金が値下がると予想し、Bさんに対して「半年後に金を1グラム=5000円で売る」と約束しました。

この時Aさんは金を持っていませんが、半年後に金が1グラム=4500円に値下がりした時に購入し、約束通りBさんに5000円で売りました。

この時のAさんの取引結果は・・・

5000円(売値)-4500円(買値)×1000g=50万円(利益)

これは売りを約束して取引した際の成功例です。

「買い」も「売り」できるのが、先物取引の特徴です。

先物取引と信用取引の違いとは

先物取引と信用取引は似たような言葉で仕組みも似通っていますが、本質的には全く異なる取引なので、その違いについて解説していきます。

結論を言ってしまうと、「レバレッジの利かせ方」が大きな違いです。

どういうことか、信用取引の定義をみながら詳しく解説していきますね!

信用取引とは、お金や株式を担保とし、証券会社からお金や株などの資金を借りて、より多くの利益を得るための仕組みです。

借りれる資金は最大で保証金の3.3倍で、その借りた資金でレバレッジを効かせる投資法です。要するにハイリターンを見込める投資方法ということですね!

先物取引と信用取引の似ている点は・・・

先物取引と信用取引の似ている点
  • 担保を提供して取引する
  • ハイリスクハイリターン
  • 株価が下落しても利益を生み出せる点

逆に先物取引と信用取引の違いは・・・

先物取引と信用取引の違い
  • 取引に貸し借りがあるか
  • 取り扱い商品

先物取引の場合は、時間による値上がりや値下がりでレバレッジを効かせるのに対し、信用取引では、証券会社から資金を貸してもらい、それによりレバレッジを効かせます。

同じハイリスクハイリターンの投資でも、仕組みが全く違うので覚えておきましょう!

先物取引のメリット・デメリット

先物取引についてご紹介してきましたが、投資ですので良いところもあれば悪いところだってもちろんあります。

まずは、先物取引のメリットをご紹介していきますね!

先物取引のメリット
  • 買いもできて売りもできる
  • 少額の資金で大きな取引できる

買いもできて売りもできる

先物取引では、「買い」からだけでなく「売り」からでも取引を始められます。

なぜなら、先物取引では取引開始時点で商品を持っている必要がないからです。

将来「売る」タイミングまでに、商品を持っていれば問題ないので、商品が値下がるタイミングで仕入れることが重要になんですね。

商品が値上がると思えば「買い」に入り、値下がると思えば「売り」に入ることができるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

少額の資金で大きな取引できる

先物取引をする際に必要な資金(証拠金)は、取引総額の5%~10%と非常に少ないのが特徴です。

例えば、200万円の商品でも証拠金が5%であれば、10万円から取引を始める事ができます。

これにより、少額の資金で大きな取引が出来るのは大きなメリットと言えますね。

ただしレバレッジを効かせる分、大きなリスクが伴うので注意が必要です。

先物取引のデメリット
  • ハイリスクな取引
  • 元本の保証がない

ハイリスクな取引

少額から大きな取引をできるのが、先物取引の大きな特徴でメリットではありますが、裏を返せばとてもリスクの高い取引ともいえます。

最悪の場合、借金を作ってしまう場合もあるので、注意をしながら取引することが重要です。

大きな利益を求める分、リスクを負うことを理解しておきましょう!

元本の保証がない

これは当たり前ですが、先物取引は株式投資と同じで元本の保証がされていません。

100万円で仕入れて、50万円で売ることになってしまえば、もちろん50万円の損失が出てしまいます。

このように元本を失いたくない人には、あまりおすすめしない投資法です。

先物取引の種類

先物取引には様々な種類があるので、覚えておきましょう!

  • 商品先物取引
  • 金融先物取引
  • 国債先物取引
  • 株価指数先物取引

詳しく見ていきましょう!

商品先物取引

商品先物取引では実在する商品を取引しますが、商品を買って実際にその商品を受け取ることはほとんどありません。

もちろん商品を受け取る権利はありますが、実際は差額の金額で取引をする「差額決済」と呼ばれる方法で取引を完結させてしまいます。

  • 取り扱い商品:金、プラチナ、小麦、ゴム、トウモロコシなど
  • 日本の取引所:東京商品取引所、大阪堂島取引所

金利先物取引

金利先物取引とは、預金や手形などの金利商品を将来のある時点で売買取引を約束する金融先物取引のひとつです。

  • 取り扱い商品:金利
  • 日本の取引所:東京証券取引所

国債先物取引

国債先物取引とは、国債を将来のある時点で売買取引を約束する金融先物取引のひとつです。

  • 取り扱い商品:国債
  • 日本の取引所:東京証券取引所

株価指数先物取引

株価指数先物取引とは、株価を将来のある時点で売買取引を約束する金融先物取引のひとつです。

  • 取り扱い商品:株価指数
  • 日本の取引所:東京証券取引所、大阪証券取引所

まとめ: 先物は仕組み自体は難しくない

今回のまとめ
  1. 買いも売りもできる取引
  2. 仕組み自体は単純で難しくない
  3. ハイリスクハイリターンの投資

先物取引は、「買い」からも「売り」からも始めることができるのが大きな特徴です。

一見難しそうに見えるかもしれませんが、仕組み自体は「安く仕入れて高く売る」という、とても単純なものになります。

また、少額からはじめられて大きな取引ができる投資法なので、その分リスクが大きいことは覚えておきましょう。

ハイリスクではありますが、リターンも考えればやってみる価値はありますね!