お金の知識

【詐欺から身を守る】無料の安全点検には要注意するべき理由とは?

こんにちは、マネ子です!

今回は、「無料点検」の危険性について伝えます。

無料……この言葉の響き、ついつい耳を傾けてしまうという人も多いのでは?

「まあ、無料なら」となんでも気軽に受け入れてしまいそうになりますが、詐欺の可能性もあるため要注意!

タダより高いものはありません!

今回は、無料点検に潜む危険性と身を守る方法を説明していきます。

「無料点検」には気を付けたほうがいい理由

無料点検に気を付けたほうがいい理由は、「点検商法」である可能性があるためです。

点検商法とは、昔からある悪徳商法の一つ。

手口はこうです。

点検商法の手口
  1. 「無料で点検しますよ」と家庭を訪問し、点検作業を行う
  2. 虚偽報告や不安をあおるようなことを言う(あるいは、契約するまで居座る)
  3. 異常に高価な商品やサービスを売りつけてくる

国民生活センターの報道発表資料では、点検商法は以下のように説明されています。

無料あるいは格安で「点検してあげる」と持ちかけ、点検の結果「このままでは大変なことになる」と消費者の不安をあおり、新しい商品を売りつけたり、サービスを契約させたりする手口を言います。

引用元:国民生活センター

点検商法の事例をいくつか見てみましょう。

  1. 屋根を点検した後、工事をせかされ、見積もりの前に契約書にサインさせられた
  2. 認知症の親が考える時間を与えられずに下水道の清掃を契約させられた
  3. 市の委託業者だと思って点検を依頼したが実際は全く関係ない業者だった
  4. 外壁のひびを指摘され、「今なら安くできる」と急がされて契約した
  5. 床下を点検させたら、基礎補強、防カビ・防虫、トイレ工事など次々に勧誘された

参照元:国民生活センター

さまざまなケースがありますが、点検商法には次のような共通点があります。

点検商法の典型例
  1. 不安をあおる発言(「このままでは大変なことになりますよ!」など)
  2. 考える時間を与えない(「契約できるのは今だけ!」など)
  3. 公的機関や保険会社に委託されていると嘘を言う

嘘を裏付けるために写真や映像を見せたり、地震や台風など自然災害の話を持ち出してくることも多いです!

高齢者や女性は特に狙われる

点検商法に狙われやすいのは、高齢者や女性です。

ここ数年で特に増加しているのが60歳代以上の割合。点検商法の契約当事者全体の8割以上を占めています!

点検商法をおこなう業者は高齢者や女性など、分かっていなさそうな人を狙い「すぐに交換したほうがいい」「このまま放置しておくと危ない」と不安をあおるのが常です。

詐欺にあわないために

無料点検詐欺にあわないために私たちが日頃から気をつけたいことは「怪しいと思ったらきっぱり断る」ということ。

  • 「無料で点検してもらった手前、話を聞かずに帰すのは失礼かもしれない」
  • 「商品説明ぐらいなら聞いてあげよう」
  • 「今だけの割引価格ならお得かもしれない……」

悪徳業者の狙いは、あなたにこのように感じさせること。きっぱり断らないでいると、いつのまにか契約させられていた、なんてことも。

他にも、以下のような心がけで自分の身を守りましょう!

点検商法の被害にあわないための心がけ
  • 「点検しますよ」と自宅訪問してくる業者にそもそも点検させない
  • 「市役所の委託で」と公的機関の名前を出してきたら電話で確認する
  • 業者の話をうのみにしない
  • 点検の結果、業者から工事をすすめられたとしてもその場で契約しない
  • 契約する時は契約書の内容をしっかり確認する

これらの点に気をつけていても詐欺にあってしまったら、契約の取り消しをおこなうことができます。

契約してしまったら

もし契約してしまったら・または契約後に「怪しい」と思ったら、クーリング・オフを行ったり、契約の取り消しを行うことを検討します!

クーリング・オフとは、契約から一定期間であれば無条件で、一方的に契約を解除できる制度。

点検商法を含む訪問販売の場合は、契約から「8日間」と定められています。

手続きは書面でおこないますが、はがきでもOKです。

販売会社にあてて「契約を解除します」ということと、契約年月日や商品名、契約金額などを記載し、「特定記録郵便」または「簡易書留」で送付します。

クーリング・オフ通知を出した証拠として、はがきの両面をコピーして自分でも保管するようにしましょう。

もしクレジットカード支払いを選択している場合は、販売会社だけでなく信販会社(クレジットカード会社)あてにもクーリング・オフ通知はがきを送付します。

クーリング・オフをおこなえば、すでに工事が終わっていても代金を支払う必要はありません!

また、「工事した部分をもとに戻して欲しい」という場合は、事業者に対して無償でその実施を請求することもできます。

住宅以外での点検商法

ここまで伝えてきた点検商法は自宅訪問の事例がメインでしたが、自宅以外でも点検商法はあります。

たとえばガソリンスタンドなどで「無料点検実施中」などと謳って、点検後に高価なパーツやオイルの交換を勧めてくる場合があります。

もちろんすべてがすべて点検商法とは限りませんが、無駄に高い費用がかからないように自分で適正価格を調べるようにしましょう。

もし心配なら、その場で契約せずに他の業者へ相見積もりを取ってみると良いでしょう。

まとめ:タダより高いものはない

今回のまとめ
  1. 「無料で点検しますよ」と訪問してくる点検商法業者に注意
  2. 高齢者や女性ほど狙われやすい傾向がある
  3. その場で即契約しない・相見積もりをとるなど自分で自分の身を守る
  4. 契約後であっても契約取り消しが可能なケースがある

今回は昔からある点検商法について見てきました。

「無料で点検しますよ」「今だけお安くしときますよ」……悪徳業者はこんな甘い言葉で近づいてきます。

無料だからといってすべてがすべて悪徳商法だとは言い切れませんが、不安をあおるような言葉をかけてくる業者、契約を急かしてくる業者は要注意。詐欺の可能性大です!

契約を取り消せる制度もありますが、期限があります。

専門家へ相談することもできますが、それはそれでお金がかかってしまいますよね。できることなら未然に防ぎたいものです。

「タダより高いものはない」

無料をチラつかせる業者があなたに近づいてきたら、この言葉を思い出してください!