こんにちは、マネ子です!
今回のテーマは「社債」です。
株やFXと違い、一般的にはあまりなじみのない言葉かもしれません。
たまにニュースで見かけることはありますが、あまりパッとしないイメージがあります。
しかし社債でも資産運用をすることはできます。
人気のある社債は、あっという間に売り切れてしまうこともあるといいます。
定期預金の金利よりは高く、株式投資よりは値動きが少ないという、実は狙い目な社債を宇宙一分かりやすく解説していきます!
社債とはなにか?どんな特徴があるのか?
社債(しゃさい)とは企業がお金を集めるために発行する債券のことです。
国や地方公共団体、企業などの社会的に信用力がある発行体がお金を集めるために発行する有価証券のこと。
つまり社債とは、企業が一般の投資家からお金をかりるために発行する借用証書のことです。
企業は集めたお金で事業を行います。
通常、企業は銀行などから融資を受け、そのお金で事業を行いますが、社債を発行することで銀行から借入するよりも低い金利で借入することができるというメリットがあります。
また、投資家も社債を購入することで、定期預金などの金融商品よりも高い金利を得ることができるというメリットがあります。
社債にはあらかじめ「いつまでに返済します(返済期限)」とか「利息は〇〇%です」などの条件が決まっています。
投資家は、企業にお金を貸している間利息を受け取ることができ、償還期限には貸したお金が戻ってくるという仕組みです。
社債を購入するには、証券会社に口座を開設する必要があります。ただし、いつでも購入できるわけではなく、企業が社債を発行した時点で購入できるようになります。
以前は社債を購入するには100万円からなど、まとまった金額が必要になることが多かったのですが、最近では少額から購入できる個人向け社債が発行されたり、投資信託を通じて購入するという方法もあるのでチェックしてみてください。
とはいえ、社債を発行している企業はたくさんあり、どれを選んでいいかわからないですよね。
社債を選ぶ基準として、信用格付けというものがあります。
格付け会社という専門の会社が独自の調査のもとに、国や政府、企業、金融商品などを評価しているもの。AAAという評価が最も安全性が高く、以下B、C、Dなどと低い評価になる。
もちろん格付けが全てではありませんが、社債を選ぶときの参考にはなるでしょう。
また、社債の期間で選ぶことも重要です。今は金利が低いので、長い期間決まった金利で運用するのはあまり効率がよくありません。7年や10年など長期的に運用する社債よりは、1年や3年の、できるだけ短い期間の社債で運用した方がよさそうですね!
社債といっても、様々な種類があります。代表的なものとして、転換社債、ワラント債、劣後債、電力債などです。
今回は一般的な社債、普通社債について解説していきます。
社債と株式の違い
企業が事業を行うためのお金を集める方法として、株式の発行があります。
とても似ている社債と株式では何が違うのでしょう?
社債と株式の一番の違いは、ずばり返済する義務があるかどうかです!
社債の購入は企業にお金を貸すことと説明しましたが、株式の購入は投資家による出資になります。
企業の将来的な成長や株価の値上がりを期待してお金を提供すること。
社債の購入は企業にお金を貸している状態なので、企業は投資家に返済義務がありますが、株式の購入は資金提供なので企業に返済義務はありません。
しかし、株式を購入すると投資家には配当を受け取る権利がもらえるのと、株数に応じて株主総会での議決権を行使する権利がもらえます。
つまり株式を購入した場合、企業には返済する義務がないかわりに、投資家に経営に参画する権利を与えることになります。
株式を発行した企業が利益の一部を株主に分配するお金のこと。
社債を購入した場合の利息と、株式を購入した場合の配当はこれもまた似ていますがちょっと違います。
利息は年率○○%と決まっているので事前にいくら受け取れるか決まっています。企業が赤字でも利息は受け取れます。
配当は事業で利益が出たときの分け前のことなので業績によって変わります。業績が上がれば2倍3倍の配当期待できますが、極端に業績が悪化した場合には配当が0円ということもあり得ます。
また株式には株主優待という特典があります。これは、配当とは別に企業から株主に自社製品などの、モノやサービスを提供するものです。これを楽しみに株式へ投資する人も多いと思います。社債には無い特典ですね!
社債を中途換金する場合には、証券会社に買いとってもらうことが一般的です。その場合は、社債を購入した金額ではなく市場価格での取引になるので、利益が出るか損をしてしまうかはわかりません。ですが、買取には手数料もかかるので最初に購入した金額よりも少ない金額になってしまう可能性が高いです。
社債で資産運用をするには、緊急時を除き償還期限まで保有しておくのがいいといえるでしょう。
一方で、株式は株価が安い時に購入し、高い時に売却することで利益を得ることができます。
また社債は償還期限にお金が返ってくると説明しましたが、企業が破綻してしまった場合には貸しているお金が戻ってこないこともあります。これは株式でも同じです。
社債 | 株式 | |
企業の返済義務 | あり | なし |
経営への関与 | できない | できる |
利率 | 株式より低い | 社債より高い |
中途換金 | できる(元本割れリスクあり) | |
リスク | ローリスク・ローリターン | ハイリスク・ハイリターン |
社債の購入=企業にお金を貸すこと
株式の購入=会社の一部を所有し、オーナーになること
社債で資産運用するメリット
社債で資産運用をするメリットの1つに定期預金よりも高い金利を期待できることがあります。
債券という枠で比較すると、国債より信頼度は劣りますが、その分高い金利を期待できるでしょう。
また株式より値動きが激しくないため安定的な運用ができます。
社債で資産運用するデメリット
社債で資産運用をするデメリットは、社債を発行している企業が破綻してしまう可能性(信用リスク)があることです。
たしかに社債は株式よりも安定した運用ができます。しかし、企業である以上破綻しないとは言い切れません。ある程度、信用度を自分で判断することはできますが絶対に破綻しない企業があるわけではないのです
過去には「マイカル」や「JAL」など、大手企業が経営破綻した例もあります。
社債を購入し、その社債を発行している企業が破綻してしまった場合には、貸したお金が返済されず元本割れとなります。
また償還期限前に売却したいと思ったときには、市場価格での取引となるので損をする可能性(価格変動リスク)があります。
さらに、価格が下がりすぎた場合には値が付かずに売却できなくなる可能性(流動性リスク)もあります。
まとめ: 社債よりは株式投資がおすすめ
- 社債とは企業の借金のこと
- 社債は償還日まで保有するなら安定した運用ができる
- 株式は配当以外にも優待や売却益が期待でき、経営にも参画することができる
投資には、さまざまなリスクがありますが、企業が破綻するかもしれないという信用リスクについては社債も株式も同じです。
同じリスクを背負うのであれば、保有中決まった利息を受け取れる社債よりも、配当だけでなく売却益も期待できる、株式に投資をした方が効率よく利益を得ることができそうですね。
また、株式投資では株主優待も楽しみの1つになりそうです。
許容リスクをしっかりと見極めて、自分に合った資産運用をしていきましょう!