こんにちは、マネ子です。
今回のテーマは「自己破産」。
できれば自己破産とは無縁の生活を送りたいものですが、人生いつ何が起こるか分かりません!
生活が立ち行かなくなるほど多額の借金で困っている人にとっては、自己破産も現実的な選択肢に入ってくるでしょう。
あるいは自己破産について、
というイメージを持っている人もいるかも?
そこで本記事では、自己破産のメリット・デメリットや自己破産後の生活について伝えていきたいと思います!
自己破産をするメリット
そもそも自己破産とは、自分の収入や財産で債務(借金)を返済できなくなった場合、持っている全財産をお金に換えて精算し、破綻した生活を建て直すことを目的としている手続きです。
- どんな時に⇒借金が返済できなくなった場合
- どうやって⇒持っている全財産をお金に換えて精算して
- どうする⇒破綻した生活を建て直すための手続き
そして自己破産をするメリットは次の点です。
- 借金が0になる
- 差押えなどの強制執行がされなくなる
メリット1つ目は、借金が免除されてゼロ(チャラ)になるということ。
法律用語では「免責」と言い、免責を確定するかどうかは裁判所が決定します。
ですので、もし裁判所が「いやいや、まだ財産あるみたいだし、自己破産しなくても自力で返済できるでしょ?」と判断すれば、支払い義務を逃れることはできません。
メリット2つ目は、差押えなどの強制執行がされなくなるということ。
差し押さえとは、債権者(お金を貸した方)が裁判所の許可を得て、お金を回収・確保する手段のこと。
具体的には、給与や預貯金、自動車、高級家具、不動産などが差し押さえの対象となります。
しかし、自己破産することで免責となり、差し押さえがなくなるのです。
自己破産は裁判所へ申し立てて行うものですが、申し立てたからと言って必ず自己破産が認められるわけではありません。必要書類提出や裁判官との面接(審尋と呼ばれます)を経た後、破産手続開始の決定が出て始めて借金が免除されるのです。
自己破産をするデメリット
自己破産のデメリットを一言でいうと「社会的信用が落ちてしまう」ということ。
具体的には次のようなデメリットです。
- 官報(国発行の機関紙)に住所氏名が掲載される
- ネット上に裁判記録結果が掲載される
- 高額な財産は処分される(時価20万円以上のもの)
- 引っ越しの制限がかかる
- 職業の制限がかかる
- ブラックリストに掲載され借り入れが5〜10年間できなくなる
このように、あなたが自己破産したことは官報や裁判記録によって公になりますし、職業や引っ越しなどの選択肢も狭まってしまいます。
自己破産後の生活はどうなる?
前の段落で自己破産のデメリットについて伝えましたが、「自己破産=人生終わり」というわけでもありません。
そもそも自己破産という手続きは「破綻した生活の再建」を目的としたもの。「借金を返せなかった人を一生罰するもの」ではないんです!
デメリットのところでいくつか伝えたように、たしかに自己破産による一時的な制限はありますが、一生続くような制限はありません。
たとえば、引っ越しや職業が制限されるのは一時的(自己破産の手続き中のみ)ですし、ブラックリストに掲載された情報は一定期間経過すれば抹消されます。
財産は精算のために処分されますが、現金であれば99万円以下、動産であれば時価20万円未満の生活に必要なものであれば持つことができるんです!
自己破産は国が設けた救済制度。
できれば一生したくない自己破産ですが、万一することになったとしても即人生終わりではありません。
自己破産をしても払わなければならないもの
自己破産をすると債務が免責されて借金はゼロになりますが、住民税や年金、科料、罰金は免除されません。
このことは裁判所のホームページにも明記されています。
免責許可決定が確定しても,税金や罰金,故意に債権者一覧表に記載しなかった請求権,不法行為に基づく損害賠償請求権,養育者又は扶養義務者として負担すべき費用に関する債権などは「非免責債権」と呼ばれ,支払義務は免除されません。
自己破産とは、あくまで支払い困難な債務で、かつ裁判所が認めた債務について免除されるというのが原則です。
まとめ:自己破産を考えている人は慎重に検討しよう
- 自己破産とは「債務者の破綻した生活を立て直すこと」を目的とした法的手続き
- 自己破産すれば借金が0になり、差し押さえを止めることができる
- その一方で記録が残ったり引っ越しや職業の制限がかかるというデメリットもある
- 自己破産する=人生終了というものでもない!デメリットは一時的なものであり、一生続く制限はない
- 自己破産をしても税金や罰金は免除されない
自己破産には借金が0になるというメリットだけでなく、その後の生活に制限がかかるというデメリットもあります。
制限は一生続くものではありませんが、自己破産したという事実は残るもの。
自己破産を考えている人はデメリットも踏まえ、慎重に検討するようにしましょう!