こんにちは、マネ子です。
今回のテーマは「チップ」。
チップとは、タクシーの運転手やホテルのベッドメイキングなどに対し、ねぎらいや賞賛の気持ちを表して少額の金銭を与えることをいいます。
海外ではごく当たり前のマナーとされており、洋画を見ているとチップを渡すシーンなどよく見かけますよね。
しかし、日本ではチップを渡す場面はほとんどありません。
「チップ文化のない国に生まれて良かった〜」という人もいるかも知れませんが、今後、海外旅行へ行く機会があれば気をつけたいところ。
「チップ文化のある国でチップを渡さなかったがために、サービスの質が下げられてしまった」という体験談もあります……。
2年前にアメリカ行った時 ホテルの部屋にチップ置いていかずに外出した日だけベッドメイクくそ適当だったのを思い浮かべる
— タッパーウエア (@JIx_xIL) May 23, 2019
海外旅行で気持ちよく過ごすためにも、チップのマナーや渡し方について一緒に学んでいきましょう!
文化の違いを理解しよう
そもそもチップ(tip)とは、サービスや芸に対する慰労、賞賛などの気持ちを表すために与える少額の金銭のこと。
ちなみに日本には「こころづけ(心付け)」という習慣があります。
こころづけとは、挙式や結婚披露宴で、介添やメイク・着付けを手伝ってくれる人などに渡すお札のことです。ポチ袋などに入れて「よろしくおねがいします」という言葉とともに手渡すのが一般的。
なんとなくチップと似ている感じがしますが、こころづけは「慰労」ではなく「感謝」の意を示すもの。
意味 | 渡すタイミング | |
チップ(海外) | ねぎらい、賞賛 | サービスを受けた後 |
こころづけ(日本) | 感謝 | サービスを受ける前 |
このように、海外の「チップ」と日本の「こころづけ」は、そこに込められた意味や渡すタイミングが微妙に異なるんです。
話を戻しまして、日本にはチップ文化が根付いていません。良い悪いではなく、文化の違いです。
たとえば日本国内でホテルに泊まる時、従業員に部屋まで重いトランクを運んでもらったとしても、チップを払う人はほとんどいないと思います。
そして従業員もチップを期待してサービスをほどこしているわけではありません。
このように日本ではサービスが無料で受けられるが当たり前ですが、海外ではサービスを受けたらチップを払うのが当たり前。
▼1回のチップは1〜2ドル程度ですが、サービス業従事者にとっては貴重な収入源。アメリカだと収入の3割になることもあるそう!
チップはアメリカだと収入の3割になったりする、サービス業の超貴重な収入源で、仕事上の実力を評価する最大の指標。会社員の人は、ある日突然給料の3割がなくなって代わりにゴミを支給される状況を想像してほしい。すごく危険。
— Midori Harada/CCXP Cologne (@aireverte) May 21, 2019
これからもし海外へ行って「良いサービスを受けたい」、「不快な思いをしたくない」と言うのであれば、チップを渡すのが常識です。
チップはいつ渡す?
チップを渡すタイミングは、「サービスを受けたらその場ですぐ」です!
- ホテルで荷物を運んでもらったら⇒その場で渡す
- ベッドメイキングをしてもらったら⇒渡す(実際には会わないので枕元に置いておく)
- タクシーに乗せてもらったら⇒降りるときに渡す
- レストランで食事を提供してもらったら⇒その場で渡す
ちなみにレストランでは、食事代と別にチップの欄があり、自分で金額を記入して合計で支払いを済ます場合もあります!
チップはいくら渡す?
渡すタイミングに続いて「チップっていくら渡せばいい?」と悩んでいる人も多いです。
はっきり決まってはいませんが、基本的には最低1ドル。
チップは紙幣で渡すことがほとんどで、小銭で渡すのはマナー違反です。
また、他国のお金じゃなくその国のお金で払うのがベター。他国通貨は換金しなければいけないため、逆に相手を困らせてしまいます。
海外旅行で慣れない国のチップどう払うか迷うの分かるけど、これだけはお伝えしたい。チップで他の国の通貨の小銭払うのは実は迷惑。インフレで米ドルが有難い発展途上国は例外として、ロンドンのレストランでユーロやドル数百円貰っても換金できないし困るだけ。地球の歩き方にも書いて欲しいマナー。
— Yo Okada-Howells (@yoookd) May 21, 2019
- ドアマン、ポーター(荷物を運んでくれる人)……1〜2ドル
- ルームキーパー(清掃員)……1ドル〜2ドル
- タクシー……料金の10%〜15%
- レストランのスタッフ……料金の15%〜20%
だいたいこのあたりが一般的ですが、グレードの高いホテルなどでは、もう少し高いことも。
さらに言えば、国や地域によってもチップの相場は変わってくるため、そのつど調べておくと安心です!
チップに関してはこれという万能回答はないので、面倒ですが、よその土地に行くたびに、チップ文化と相場を調べるしかないと思います。
加えて、お礼の言葉は勿論喜ばれます。簡単なメモも素敵ですが、お金や小切手に見える用紙は避けた方がいいかと。— 「天地創造デザイン部」3巻発売中@蛇蔵 (@nyorozo) May 22, 2019
チップが必要ない場合
チップのある国でも、セルフスタイルのレストランや、ドライブスルーなどではチップ不要です。
繰り返しになりますが、そもそもチップは従業員に対する「ねぎらい」「賞賛」の気持ちを示すものなので、セルフでサービスを受けた場合は、ねぎらう相手がいません。
また、アジア人観光客向けのレストランなどではサービスチャージとしてあらかじめ請求金額にチップが含まれていることもあるので、その場合もチップは不要ですよ。
まとめ:チップとは文化であり、ルールであり、マナーである
- チップとは、サービスや芸に対する慰労、賞賛などの気持ちを示すもの
- 日本にチップ文化はないが、海外では文化でありマナー
- チップを渡すタイミングは「サービスを受けた直後」
- チップの金額は最低1ドルが一般的だが、国やホテルによって相場が違うため、事前にリサーチしておくと安心!
チップ文化のない日本で暮らす私たちにとって、チップの習慣はなかなか慣れないもの。
なんとなく勇気がいりますし、「タイミングとか金額はこれで合ってるかな?」と不安にもなります。
しかし、海外ではチップを渡すことは文化であり、ルールであり、マナー。
海外旅行へ行って良いサービスを受けたいと思ったら、まずはその国のチップ文化や相場を調べてみましょう!