こんにちは、マネ子です!
今回のテーマは「退職金」。
こう考えている人も多いと思いますが、実は退職金は必ずもらえるとは限らないんです。
老後の資金について退職金をあてにしていると、思わぬ誤算があるかも知れません。
今回は、退職金の制度や実態について伝えていきたいと思います!
Contents
退職金は誰でももらえるのか?
結論から言いますと、退職金は誰でももらえるものではありません!
そもそも退職金制度を導入するかどうかはそれぞれの企業に任されており、法律で義務づけられているわけではありません。
仮に退職者に退職金を支払わなかったとしても(=退職金制度を導入していなかったとしても)違法にはなりません。
勤め先の退職金制度は就業規則でチェック
自分の勤め先の退職金制度については、就業規則をチェックしましょう。
一般には就業規則の中に「退職金規定」という項目があり、退職金の有無や金額について記載されています。
ちなみに、もし就業規則に退職金規定の記載がなかったとしても、違法ではありません。
それは、労働基準法で「退職金の定めをする場合には就業規則に記載しなければならない」と決められているから。
逆に言えば、退職金の定めがあれば就業規則に記載するけど、そもそも退職金がないなら就業規則に記載しなくても法的には問題ない、ということなんです。
退職金はどれくらいもらえる?
厚生労働省が「勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者」を対象におこなった調査によると、大卒で大企業に入社し定年まで働いた場合の退職金は平均2,300万円程度。
中小企業なら平均1,000万程度です。
勤続年数が短かったり、自己都合での退職であればもっと少なくなります。
たとえば、同じ大卒でも、退職理由によって退職金の給付額は次のようにかわってきます。
定年退職 | 2,280万円 |
---|---|
会社都合 | 2,125万円 |
自己都合 | 1,542万円 |
早期優遇 | 2,626万円 |
このように自己都合退職の場合は、定年退職の約7割程度しか受給できません……。
また、企業によっては勤続3年以下だと全く出ないという場合もあるんです。
退職金はいつもらえる?
目安としては退職後1年以内に支払われる場合がほとんどですが、会社によって違うため、会社の管理部署や担当者などに問い合わせる方法がもっとも確実です。
次に確実な方法としては、就業規則を確認する方法。
万が一、規定どおりの時期に給付されなかった場合はまず会社へ問い合わせ、それでも要領を得なければ労働基準監督署へ相談することになります。
退職金は年々減少傾向にある
勤め先の会社に退職金制度があったからと言って、安心はできません。
と言うのも、支給される退職金の平均額は年々減少しているから。
たとえば、定年退職者の平均退職金額は平成15年に2,499万円でしたが、平成20年には2,323万円にダウン。
5年間で176万円も減っているんです。
自己都合退職の場合はさらにダウンしていて、平成15年の1,921万円から平成20年は1,631万円と290万円も減ってしまいました。
平成15年 | 平成20年 | |
定年退職 | 2,499万円 | 2,323万円 |
自己都合退職 | 1,921万円 | 1,631万円 |
おそらく今後も、退職金の給付額は下がり続けていくでしょう。
ちなみに現在、退職金には退職一時金と企業年金があり、企業年金には確定給付年金と確定拠出年金があります。
退職一時金 | 一時的に支払われる金銭。年金で受け取る場合は退職一時金ではない。 |
---|---|
企業年金 | 会社が社員のために年金を支給するしくみ。国が管理・運営をする公的な年金にプラスして受けることができる。たとえば、確定給付企業年金や確定拠出年金、厚生年金基金、自社年金など。 |
このように種類があるのですが、企業年金がない会社も多いです。
定年まで勤め上げても給付される退職金の平均額は年々減少しており、公的年金にも期待できない現実……。
このような現状と「人生100年時代」の到来を見据え、政府は個人個人の自助努力を推奨しています。
その具体策がiDeCoやNISAです。
年金財政への不安が広がる中、公的年金を補完する自助努力型の金融商品として、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」や小口の証券投資を優遇する少額投資非課税制度(NISA)などの普及が進んでいる。
- iDeCo……60歳になるまで毎月一定額の掛け金を出して、そのお金で投資信託など金融商品を運用する方法。60歳になるまで受け取ることはできない。
- NISA…毎年120万円の非課税投資枠が設定され、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となる。
通常、投資や資産運用で得た利益(値上がり益や、配当金など)には約20%の税金がかかります。
しかし、iDeCoやNISA口座で資産運用をおこなうことで、利益はそのまま自分のものにできるのです。
まとめ:老後の資金は自分でなんとかするしかない
- 退職金を給付するかどうかは会社の自由。給付しなくても違法ではない
- 平均退職金額は大企業でも2,500万円程度。中小企業では1,000万円程度
- 退職金の給付額は年々減っている
- 政府も老後資金を自助努力でまかなうことを推奨している
「会社の退職金があるから老後は安泰」という時代は、終わりました。
退職金制度自体は残ったとしても、退職後の生活費をまかなうには到底足りないでしょう。
だからこそ、自助努力によって自分でどうにかするしかないのです!
起業や独立も1つの選択肢ですが、誰もが選べる道ではありませんよね。
今の環境や待遇に不満がないのであれば、あわてて行動にうつす必要もないと思います。
しかし、なるべく早い段階で何らかの対策をとっておくことは不可欠です。
▼国が推奨するNISAやiDeCoなら、税金優遇を受けながら比較的低リスクで資産運用できます!
▼その他の投資を始めたいけど何から始めればいいかわからない!という方はこちらの記事を参考にしてくださいね。